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尾上医院皮膚科内科
尼崎市大島1丁目1番1号
TEL 06-6417-7046
他のしっしん

皮脂欠乏性湿疹: 冬の気候や、年齢変化などで、皮膚の表面のうるおい成分である皮脂の分泌が低下すると、皮膚が乾燥してカサカサと粉をふいた状態になり、湿疹を生じやすくなります。
中年や高齢者の下腿、腰部、上肢などに生じることが多く、かゆみを伴います。

治療

1.保湿クリームを頻繁に使用してスキンケアに気をつける。
2.保湿剤(尿素軟膏、ヘパリン類似薬剤、白色ワセリン)の外用を行います。
3.湿疹や痒みがある場合にはステロイド剤の外用を行います。

注意点

1.皮脂を落とさないために、石鹸を過剰に使用したり、ナイロン製のタオルやスポンジでごしごし体をこすらない。
2.入浴後は保湿クリームを必ずつける。
3.加湿器などで部屋の湿度を保つ。

                                                                                     手湿疹: 温水、石鹸、機械的刺激などで、手掌、手背、指に発生した湿疹のことです。主婦の手に生じた場合は主婦湿疹と言います。
手のかぶれすなわち接触性皮膚炎の一つと考えられています。俗に
かぎれと呼ばれるものも手湿疹の仲間です。
治療

1.ハンドクリームを頻繁に使用して手のスキンケアに気をつける。
2.尿素軟膏の外用、ヘパリン類似薬剤の外用を行います。
3.湿疹や痒みがある場合にはステロイド剤の外用を行います。

注意点

1.仕事をする時、特に水仕事をする時は手袋を使用し、手に直接刺激を与えない。
2.手洗いなどで水や洗剤を使う頻度を少なくする。

  

異汗性湿疹: 異汗性湿疹汗疱と言われることもあります。
手掌、足底、手足の指などに細かいぶつぶつした小水疱が出来たもので、いわゆる手と足の
あせもです。
手足の汗と皮脂のバランスの崩れから発生するものと考えられているため、発汗の多い夏に多く見られます。
手に出来ることが多いのですが、足に出来た場合は足白癬とよく間違えられます。

治療

1.ステロイド剤、尿素軟膏の外用、抗アレルギー剤の内服を行います。
2.制汗剤を使用し、発汗を抑えます。

                                                                                    
汗疹: 皮膚表面への汗の排出が阻害されると汗管の周囲に炎症が起こり、痒みを伴う赤いぶつぶつ(丘疹)が皮膚に発生します。
この状態を
汗疹あるいは紅色汗疹と言います。俗にあせもといわれているものです。
湿疹化して、痒みを伴っているものがほとんどで、汗疹性湿疹と言います。高温多湿の環境下、肥満者、多汗症の人に多く、季節的には夏に多く発生します。
化膿して
汗疹性膿痂疹乳児多発性汗腺膿瘍を起こすことがあります。
治療

1.ステロイド剤の外用、抗アレルギー剤の内服を行います。
2.感染を起こしている場合は抗生剤の内用あるいは外用を行います。

注意点

1.シャワーで汗を流し、肌を清潔に保つ。
2.クーラー、除湿器を使って湿度と温度を適度に調節する。

                                                                                    
間擦疹(かんさつしん): 皮膚がこすれて、摩擦を受ける場所(頚部、腋の下、肘、膝、乳房の下、陰部、肛門の周囲など)を間擦部と言います。
間擦部に出来る発疹を間擦疹と言い、摩擦から発生するのが一般的です。高温多湿の環境下、肥満者、多汗症の人に多く、季節的には夏に多く発生します。
間擦疹はカンジダ感染を併発することがありますので、注意が必要です。
治療

1.抗生剤含有のステロイド軟膏を外用します。
2.カンジダ感染のある場合は抗真菌剤を併用します。

  

                                                                                    
おむつ皮膚炎: 乳児、寝たきりの老人、病人など、おむつを着けている人に起こる湿疹です。おむつの当たる刺激、大小便の刺激などで起こるかぶれすなわち接触性皮膚炎の一つと考えられています。 治療

1.おむつの交換をまめに行い、汚れを丁寧に拭き取る。
2.湿疹や痒みがある場合にはステロイド剤の外用を行います。
3.ステロイド外用薬を使用しても良くならない場合は、カンジダ症が疑われます。真菌検査を行って菌の確認をし、抗真菌剤の外用を行います。

                                                                                    
自家感作性皮膚炎(じかかんさせいひふえん): ある湿疹病変(原発巣)が急性増悪すると、反応性に他の部位に小さな湿疹(撒布疹)が広範囲に多発することがあります。この湿疹反応を自家感作性皮膚炎といいます。
原発巣としては接触性皮膚炎、貨幣状湿疹がほとんどで、熱傷、アトピー性皮膚炎がこれに続きます。
治療は原発の湿疹、皮膚炎を重点的に治療します。     
                                                                                
貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん): 発疹の形が貨幣状(円形、楕円型)の赤い斑状の湿疹です。四肢伸側(特に下腿)、手指背、体幹などに好発します。発疹の形から命名された病名ですから原因 は色々です。原因としてアトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、虫刺され、皮脂欠乏性湿疹、細菌のアレルギーなどがあげられます。自家感作性皮膚炎の原因になる ことが多いです。
治療

1.ステロイド剤の外用、抗アレルギー剤の内用を行います。
2.細菌感染を伴う場合は抗生剤を含んだステロイド外用薬を使用し、抗生剤の内用を行います。