●急性扁桃炎
扁桃腺の急性炎症で、細菌やウイルスにより扁桃組織が腫れて痛みや発熱を起こします。のどの両側にある口蓋扁桃と言う所が炎症の中心となりますが、扁桃腺
は鼻の奥や舌の付け根などにもあるため、これらが炎症を起こすこともあります。本来、扁桃組織は細菌やウイルスから体を守るための免疫の場所となります
が、体力の低下などで抵抗力が弱まると感染を起こしてしまいます。
抗生剤の内服、うがいが有効な方法です。
ただ炎症が強い場合は、のどの奥にも炎症が波及しまれに気道を閉塞することがありますので、のどが痛い時、風邪を引いた時には耳鼻咽喉科を受診するのが早く治る近道です。症状がひどい時は抗生剤の点滴を行います。
急性扁桃炎
●咽喉頭異常感症
咽喉頭異常感症:のどに何かが引っかかる感覚は意外と多いですが、検査(内視鏡によるのどの観察など)をして腫瘍などが完全に否定された場合をいいます。
いわゆる神経過敏状態なので、ほとんど心配ありません。鼻水や痰、のどの乾燥、見えないような炎症などがその原因ですが、逆流性食道炎による胃酸の逆流によりのどが持続的に刺激され炎症がおこっている場合もあります。
口腔内の粘膜(舌、歯肉、唇や頬の内側など)におき
た炎症です。症状としてはのどの痛み、食事がしみる、
食物が飲み込みにくい、味覚低下などがあります。
機械的損傷(入れ歯が合わない、歯が粘膜にあたる
口腔衛生不良(水分や食事の摂取不良、唾液の
分泌が不足、歯みがきやうがいの欠如)、全身状態の
低下病気・過労・体力低下、 ビタミン不足、貧血など
栄養状態が悪い状態)などが原因となります。口の
中を傷つけないようにし、口の中を清潔に保ち、
体調を整えることが重要です。
ベー チェット病などの全身疾患、天疱瘡、カンジダや
ヘルペスなどの感染による口内炎などもあります。
●舌癌
舌癌の多くは舌の側面に潰瘍を形成し、
次第に隆起してきます。痛みや出血を伴い、
さらに進行すると顎下部や頸部リンパ節などへ
転移します。虫歯や義歯によ る舌への慢性刺激、
喫煙、などが誘因となります。初期には口内炎のよう
に見えますが、組織を調べることにより診断がつきま
すので、早期耳鼻咽喉科受診をおすすめします。
●味覚障害
貧血、ビタミン欠乏、薬の副作用、歯の金属の詰め
物などが原因となることもありますが、原因不明にお
こるものも多いです。特に体内に存在する 微量元素
である亜鉛などのバランスがくずれると味覚障害が発
症すると言われていますので、血液検査等にて診断
を受けるのがよいと思われます。治療として亜鉛製
剤を用いることが多いです。
●声帯ポリープ
声帯という2本のひだが、発声時に振動することで声が出ますが、ここにポリープが出来ると声がかすれます。
風邪で咳がひどく出た時、カラオケな どを歌い過ぎた時などの急性炎症後に声帯が出血してポリープが出来ることが考えられます。声のかすれが続く場合、耳鼻咽喉科を受診して声帯を見てもらっ
たほうがよいでしょう。 声帯 ポリープ
●喉頭癌
喉頭がんのうち 声門上癌は比較的症状が乏しくのどの違和感を呈する程度です。声帯に浸潤すると声がかすれます喉頭癌はほとんどがタバコによるものですので、
喫煙者の場合、特に注意が必要です。
●咽頭癌
まれに咽頭癌があります。のどは上咽頭、中咽頭、下咽頭と分かれていますが、その場所に応じた症状が出てきます。
耳鼻咽喉科医による内視鏡での観察と生検が必要です。
●下咽頭癌
お酒タバコが大きく関係している病気です。
のどの違和感、のどの痛み声枯れの症状、血の混じったタンや首の腫れから発見される場合もありますが一般的に症状に乏しく出来物の増大が早い傾向があり、頭頸部癌の中でも生命予後が不良のがんとして知られています。しかし早期に発見され、適切な治療が行われれば良好な治療成績が得られています。疑わしき症状があれば耳鼻咽喉科で診てもらいましょう。
●頚部リンパ節炎
細菌や、ウイルスにより扁桃、咽頭などに炎症が起こると、反応性に頚部リンパ組織が腫れて痛みや発熱を起こします。
扁桃、咽頭などに症状が無くても頚部リ ンパ組織のみが腫れることもあります。基本的には炎症が治まるとリンパ節の腫れも治まってきます。症状が続く場合は、まれにリンパ節の腫瘍や、癌のリンパ 節転移なども考えられるため、耳鼻咽喉科を受診してください。
●アテローム(粉瘤)
皮膚の迷入によってできる良性腫瘍です。耳垂(みみたぶ)にもできることが多く、たまに大変臭いにおいがする白いものが出てきたりします。何もしなくても問題ありませんがたまに感染症をおこしていたくなることもあります。放置しておいてもかまいませんが、根本的に治療するには摘出術となります。特に首の場合はあ解剖学的に危険な部位でもあります。耳鼻科は頸部も専門領域ですので、耳鼻咽喉科専門医に相談しましょう。
アテーマ(粉瘤)
●急性耳下腺炎
耳の下にある唾液腺の炎症です。頬からあごにかけて腫れが認められます。
頬の内側に唾液腺の出口があるのですが、ここから細菌が入り込み、食事などの唾液分泌時に耳下腺の痛みと腫脹が起こります。点滴、内服薬で炎症を抑えるのとともに、唾液腺をマッサージして唾液の排泄を促してあげるのが有効です。点滴内服治療でほとんどが軽快しますが、耳下腺腫瘍のこともありますので耳鼻科を受診しましょう。
●急性顎下腺炎
顎の下にある唾液腺の炎症です。舌の下側に唾液腺の出口があるのですが、ここから細菌が入り込み、食事などの唾液分泌時に顎下腺の痛みと腫脹が起こります。点滴、内服薬で炎症を抑えるのとともに、唾液腺をマッサージして唾液の排泄を促してあげるのが有効。
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