のどの痛みを生じる疾患

尼崎市大島1-1-1
尾上医院耳鼻咽喉科

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急性扁桃炎
扁桃腺の急性炎症で、細菌やウイルスにより扁桃組織が腫れて痛みや発熱を起こします。のどの両側にある口蓋扁桃と言う所が炎症の中心となりますが、扁桃腺 は鼻の奥や舌の付け根などにもあるため、これらが炎症を起こすこともあります。本来、扁桃組織は細菌やウイルスから体を守るための免疫の場所となります が、体力の低下などで抵抗力が弱まると感染を起こしてしまいます。
抗生剤の内服、うがいが有効な方法です。

ただ炎症が強い場合は、のどの奥にも炎症が波及しまれに気道を閉塞することがありますので、のどが痛い時、風邪を引いた時には耳鼻咽喉科を受診するのが早く治る近道です。症状がひどい時は抗生剤の点滴を行います。  
                                                                               

  ●慢性扁桃炎

急性扁桃炎を繰り返し細菌感染が慢性化したため、扁桃腺が細菌の住処になってしまった状態です。特に溶連菌とい

う細菌により、まれに全身症状(腎炎、関節炎、皮疹など)を起こす事があります。繰り返す場合は、手術により扁桃腺を摘出するのが良い方法です。  
                                                                               

 ●扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍
扁桃炎から炎症が波及して、扁桃腺の裏に膿が溜まった状態です。通常片側に起こり、口を開けられない、食事がのどを通らないなどの激しい症状を伴います。切開して排膿することが早く治る方法です。

●急性喉頭蓋炎

喉頭蓋という食道と気管を分けるひだの炎症です。呼吸苦と摂食障害が起こります。まれに腫れによる気道狭窄で窒息が起こり死に至ることもあるとても怖い状態です。のどの奥の炎症なので耳鼻咽喉科で用いられる鏡やファイバーでなければ見えない場所です。痛みがひどい時には耳鼻科を受診した方が安心です。
                                                                                       

 ●伝染性単核球症

EBウイルスというウイルスに感染することにより発病する病気で、のどの痛み、発熱、首のリンパ節腫脹、肝機能

障害が症状として起こります。皮膚の発疹を 伴うこともあります。子供には少なくて20歳代、30歳代で約半数以上を占めます。口蓋扁桃に白い膿がべったりと付着することが多いため、これが特徴的な 所見と言えますが、血液検査によってはっきりわかりますので、検査を受けることをおすすめします。治療としては、解熱剤、肝臓を守る薬などが対症療法として 行われ、だいたい1〜2週間で回復します。ただし、肝機能が正常化するのには2ヶ月程かかりますので、しばらく安静にする必要はあります。まれに重症化す ることがありますので、耳鼻咽喉科を受診したほうが安心です。                                                                                        

 



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