●急性扁桃炎
扁桃腺の急性炎症で、細菌やウイルスにより扁桃組織が腫れて痛みや発熱を起こします。のどの両側にある口蓋扁桃と言う所が炎症の中心となりますが、扁桃腺
は鼻の奥や舌の付け根などにもあるため、これらが炎症を起こすこともあります。本来、扁桃組織は細菌やウイルスから体を守るための免疫の場所となります
が、体力の低下などで抵抗力が弱まると感染を起こしてしまいます。
抗生剤の内服、うがいが有効な方法です。
ただ炎症が強い場合は、のどの奥にも炎症が波及しまれに気道を閉塞することがありますので、のどが痛い時、風邪を引いた時には耳鼻咽喉科を受診するのが早く治る近道です。症状がひどい時は抗生剤の点滴を行います。
●慢性扁桃炎
急性扁桃炎を繰り返し細菌感染が慢性化したため、扁桃腺が細菌の住処になってしまった状態です。特に溶連菌とい
う細菌により、まれに全身症状(腎炎、関節炎、皮疹など)を起こす事があります。繰り返す場合は、手術により扁桃腺を摘出するのが良い方法です。
●扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍
扁桃炎から炎症が波及して、扁桃腺の裏に膿が溜まった状態です。通常片側に起こり、口を開けられない、食事がのどを通らないなどの激しい症状を伴います。切開して排膿することが早く治る方法です。
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