●良性発作性頭位眩暈症
頭を動かすとめまいが増悪し、じっとしているとすぐにめまいが治まるのが特徴です。内耳にある平衡感覚を司る三半規管という場所に耳石がなんらかの原因により迷入することにより、このようなめまいがおこります。
頭位変換眼振検査により三半規管のどの場所に耳石が迷入しているかを診断します。
治療は内服薬や点滴も行いますが、基本的に運動療法です。耳石を元の場所に戻す運動療法が有効と言われています。
Epley法
めまい発作急性期は安静が第一ですが、おさまっていれば積極的に頭や首を動かす運動をすることが重要で、めまい症状は時間と共に回復することがほとんどです。ただ小脳に出血や梗塞がかくれている場合もありますので耳鼻咽喉科に受診し適切な診断を受けることが大切です。
1)頭位変換により誘発される回転性めまい
2)その頭位において回旋成分の強い眼振が誘発される
(頭位変換眼振検査)
3)めまいと眼振は1分以内に減弱、消失する
4)聴覚障害、中枢神経症状を伴わない
5)温度性眼振検査は正常
6)睡眠不足、過労、ストレス、飲酒で起こりやすい
●メニエール病
片側の耳の塞がった感じで気が付くことが多く、‘ボー’という耳鳴がしてから回転性のめまいが起こります。
内耳の中にあるリンパ液の流れが悪くなる事によ内耳にむくみが出て起こる(内リンパ水腫)と言われています。
原因は不明ですがストレス、ウイルス感染などが考えられています。聴力検査にて低音部難聴を認めますが、耳が詰まっている感じのみ で、
聴こえが悪いと自覚する事はあまり無いようです。治療は、むくみを抑える利尿剤と循環改善薬を内服します。
それでも改善が無い場合はステロイド剤を使用することも
あります。
この病気の特徴の一つに繰り返し再発するというのがあります。治療をして改善したとしても、また聴力低下を繰り返すのです。このような発作を繰り返すうちに徐々に聴力が低下していくという危険性があるため、毎回、きちんと耳鼻咽喉科で検査と治療を行うことが重要です。
1)難聴・耳鳴・耳閉感などを伴うめまい発作
難聴は変動、音に敏感(補充現象=内耳性)、
初期には低音障害型難聴が多い。
2)めまい発作は誘因なく、激しい回転性めまいで、
悪心・嘔吐を伴い、反復する。
3)めまい持続時間は1〜6時間
4)意識障害・麻痺など中枢神経症状を伴わない。
5)発作間欠期には、何の症状もない。
以上がメニエール病の特徴であり、すべてのめまいがメニエール病というわけではありません。
正常 メニエール病(内リンパ水腫)
●いびき
扁桃肥大によりのどが狭かったりするといびきが
起こります。空気の通り道である気道の狭窄音です
鼻の通りが悪くてもいびきが増強します。
疲労時、アルコール摂取時、頭の向き、肥満などの
原因によりいびきは大きくなります。他人に迷惑がかかりま
すし、ひどくなると睡眠時無呼吸症候群に移行して
全身状態に悪影響を与えることになるため、
早め に検査を行うことが大事です。
●睡眠時無呼吸症候群
睡眠時に呼吸が数秒間停止する病気です。睡眠時に、のどが完全に狭窄してしまい平常呼吸では息が出来ない状態です。睡眠時に呼吸停止を繰り返して睡眠過程
が障害されるとともに、酸素を吸いませんので血液中の酸素濃度が低下します。夜間に熟睡が得られませんので、昼間の眠気、慢性的な疲労などが起こってきま
す。さらに重症化すると高血圧、心不全、肺の循環障害により突然死を引き起こすとまで言われています。自分では気付かない事もあるので家族のすすめがあれ
ばすぐに耳鼻咽喉科を受診してください。
内視鏡などで、のどや気道の狭窄部位を調べます。
治療の目的は狭くなっている鼻咽頭腔、気道を広げることです。持続的陽圧呼吸(CPAP)という夜間酸素マスクを装着して呼吸をサポートする方法がありますが、これは狭くなっている鼻咽頭腔を陽圧呼吸で広くすることができるので、睡眠時無呼吸の症状を改善す
るためには有効です。
●アプノモニター検査
終夜睡眠ポリグラフィー
まずは睡眠時無呼吸の検査をします。 睡眠中の無呼吸の回数 頻度を測定し重症かどうかを判定します。
●C-Pap 治療
無呼吸検査の結果により治療します。治療の目的は狭くなっている鼻咽頭腔、気道を広げることです。持続的陽圧呼吸(CPAP)という夜間酸素マスクを装着して呼吸をサポートする方法がありますが、これは狭くなっている鼻咽頭腔を陽圧呼吸で広くすることができるので、睡眠時無呼吸の症状を改善するにはとても有効です。
●顔面神経麻痺
ある日突然に、口から水が漏れたり,目が閉じないことで気付くことが多いようです。
原因はウイルス感染、ス トレスなどが考えられています。
ビタミン剤、抗ウイルス薬の内服後、リハビリテーションが重要です。
発症から時間が経過してしまうと治り難くなったり、帯状疱疹による痛みを伴う難治性の顔面神経麻痺もありますので、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
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