●鼻出血
鼻血が出る場所は、ほとんどが鼻の入り口の内側(キーゼルバッハ部位)からです。
鼻を強くかんだり、いじったりする刺激で粘膜から出血します。特に空気が乾燥している冬場に多い傾向があります。
止血方法 は、綿球、ティッシュなどを鼻に入れ、指で強く押さえます。上を向くと血を飲み込んでしまうので、下を向いて、口に流れた血は全て吐き出してください。
30分たってもとまらないようなら耳鼻咽喉科を受診し、止血してもらいましょう。
また脳梗塞後や心筋梗塞治療後に抗血小板薬を内服されている方は止血が困難な場合があります。
(治療)
出血部位に薬をぬって止血します。
それでも止まらない場合は焼灼止血します。
●鼻前庭炎
鼻の入り口に近い部位の炎症です。鼻をいじる事により鼻毛の毛穴に炎症が波及することによって起こります。痛みと分泌液が出ることがあります。
なによりもさわらないことが大事です。
鼻前庭炎
●鼻 せつ よう
せつ・ようは俗にできもの・おでき・ねぶつなどといわれるものです。赤い腫れた斑状の発疹があり、その中心に硬い痛みを伴うしこりがあればそれはせつです。せつはフルンケルともいいます。
せつの軽度のものを毛嚢炎(もうのうえん)あるいは毛包炎(もうほうえん)といいます。さらに毛包炎の軽いものをふきでものということがあります。なお顔のせつを面疔(めんちょう)といいます。
●アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎の症状には、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、眼、鼻の痒みなどがあります
。アレルゲン(アレルギーの原因)が 鼻の中の粘膜に触れるとアレルギー反
応が生じて、鼻水が多量に分泌され、鼻の粘膜が腫脹し空気の通り道が狭くなります。
ハウスダスト ダニに反応していれば通年性の鼻炎、季節性であれば春や秋のみに鼻炎を生じることになります。
また朝夕の温度差により鼻閉症状が現れる血管運動性鼻炎(寒暖差アレルギーとも言う)もあります。
アレルゲンと接することにより症状が出るので、まずアレルギーの原因が何かということを調べて、
防御もしくは除去することが大事です。
皮内テストや血液検査からアレルギーの原因がわかるので検査をして自分のアレルゲンを確認することが重要です。
治療は抗アレルギー剤の内服、点眼、点鼻スプレーの併用などを行います。症状がひどい時にはステロイド剤が含まれている内服、点鼻薬を使用します。
これらの治療 はあくまでアレルギー反応を抑えることにより症状を緩和するものなので 、アレルギー体質が治る訳ではありません。
しかし、アレルギーの原因を除去し、薬で 症状を抑えることにより快適な日常生活を送れるようになりますので、有効な治療と言えます。
●急性副鼻腔炎
風邪を引いたり、鼻炎がすすむと、副鼻腔という顔の空洞に膿が溜まります。副鼻腔の奥の方まで膿が溜まり、黄緑色の鼻水やのどに鼻水が流れ、咳が続いたりします。
膿が頬に溜まれば頬部痛を起こし、眼の 周りに溜まれば眼の付け根が痛くなり、額(前頭洞)や脳のすぐ下(蝶形洞)に溜まれば頭痛を起こします。内服治療で改善できるので早めに耳鼻咽 喉科を受診してくだい。
急性副鼻腔炎
●嗅覚障害
鼻の一番奥(脳のすぐ下)にある、においを感知する神経(嗅神経)の障害で起こります。多くは副鼻腔炎でポリープがあったり、鼻炎で鼻の粘膜が腫れて神経の場所まで、においの分子がたどり着けないために起こり
ます。また、においの神経は細いので頭を強くぶつけたり、風邪を引いたりする ことによっても起こります。原因不明に突発的におこるものもあります。
いずれにせよ早期に治療する程、改善しやすいので、なるべく早く耳鼻咽喉科を受診してください。
鼻の内視鏡検査と、注射によるにおいの検査を行います。
治療は、ステロイド剤の点鼻治療が有効です
●慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
急性副鼻腔炎を繰り返すと、鼻腔と副鼻腔との間の交通路の粘膜が厚くなって、常に副鼻腔に膿が溜まったままとなります。
この状態が長く続くと、粘膜の肥厚 がさらに強くなり、鼻の中にポリープ、鼻茸(はなたけ)が伸びてきて、鼻の空気の通り道を塞いでしまい、鼻で息がしにくくなります。さらにすすむと、においがしにくくなったりします。 まずは内服点鼻治療で軽快しなければ手術治療となる場合がありますので早めに受診することをおすすめします。
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